隠れ偏平足って知ってますか?スキーブーツや登山靴で足のうらが痛いなら隠れ偏平足を疑おう。
一見偏平足ではないけれど、実は偏平足だったという人がいます。
足跡を見ても、土踏まずのところにしっかりと隙間が出来ているので、自分が偏平足だとは思いもしません。
この隠れ偏平足、何が問題かというと、足のうらが痛くなることが多いんです。
しかも、足のうらが痛くなると、多くの人がインソールなどで土踏まずを持ち上げようとしますが、土踏まずを持ち上げられるとさらに痛くなる可能性が高いので厄介です。
そもそも足のうらが痛くなる原因が、土踏まずを支える構造になっている靴を履いたことがきっかけだったりします。
今日はこの、隠れ偏平足についてお話しようと思います。
動画でもご覧いただけます。
さて、この隠れ偏平足が一体何なのかというと、偏平足気味のアーチが低い足をしているけれど、足の外側で立っているので、土踏まずがあるように見えているのです。
想像できましたか?
手のひらを机の上に置いてみて下さい。
親指は無いものとして、人差し指から小指までを偏平足の足だとします。
その手のひらを、小指側は机につけたまま小指側に手を傾けて、人差し指側を少しだけ持ち上げてみて下さい。
手を偏平足の足だとすると、人差し指側が土踏まずで、小指側に手を傾けると、手のひら部分に隙間ができますよね?
これが、隠れ偏平足の正体です。
だから何?って感じでしょうか。
もう少しお付き合いください。
次に、この隠れ偏平足が、足のうらに痛みが出やすい理由をお話しましょう。
普通の偏平足の人は、足の内側に常に体重が乗っていますので、土踏まずに常に負荷がかかっています。
常に負荷がかかっている土踏まずは、いつも鍛えられているからとても強いんです。
ところが、この隠れ偏平足は、立っているときも、普通に歩いているときも、足の外側に体重がかかっていることが多いので、土踏まずにはあまり負荷がかかりません。
そのため、土踏まずは弱くなっていて、痛みが出てしまいやすいのです。
「でも外側で立っているなら土踏まずに負担がかからないのでは?」と思いませんか?
それがそうでもないんです。
確かに、この隠れ偏平足の場合、普通に歩いている場合には、足の外側から足の中央位を体重が抜けていく感じになりますので、土踏まずには負担が掛かりません。
ところが、早足で歩いたり、大股で歩いたりと、急ぎ気味に歩こうとすると、足の親指に体重が乗るようになり、土踏まずに負担がかかります。
それから登山靴やスキー靴を履くことも苦手です。
このような、足首までをしっかりと固定されるブーツでは、強制的に足の内側も設置させられてしまいます。
体重を外側にかけたくてもかけられないので、結果的に痛みが出てしまうのです。
こういう話をすると「スキー靴を履いた時だけ足のうらが痛くなる」とか「登山靴を履いた時だけ足のうらが痛くなる」という人が必ずいます。
そういう人の足を見ると、この隠れ偏平足であることが多いです。
この隠れ偏平足は、立ち方のクセから来ます。
もう骨格的にそのクセがしみついてしまっていて、自力で治すのは難しいです。
改善の仕方として最もいいのはインソールです。
理由は、このクセを改善するには、時間をかけて足のクセをなくしていく必要があるということ。
このクセを無くすということは、土踏まずに体重が乗るということだから、土踏まずに体重が乗っても痛みが出ないようにしなくてはいけない。
この2つのことを同時に行うには、インソールが最善の手段です。
そこで注意したいのは、最初に言ったのですが、土踏まずを支えるインソールを使うと痛みが出てしまうということです。
土踏まずに体重が乗っても痛くないようにしながら、でも土踏まずは支えてはいけません。
なぞなぞみたいですね。
だから、そこらへんでインソールをオーダーしても、解決しない可能性が高いです。
隠れ偏平足のインソールの相談は、私のところにいらしてください。
情報をケチるわけでは無いんです。
専門家向けのセミナーではお話しますが、説明が大変だし、説明しても、ご理解いただけないと思いますし、理解できてもそれを実行できないと思いますので、割愛いたします。
でも、もし、スキーブーツや登山靴で足のうらが痛くなるなら、あなたは隠れ偏平足かもしれませんよ。
以上、隠れ偏平足についてお話しました。